ふりかえりのヒント
個人的に、また共同体としてふりかえり、分かち合い(「霊における会話」)を進めるためのヒントです。回勅『ラウダート・シ』や司教団文書『見よ、それはきわめてよかった』が、読者の現況に即した形で実を結ぶことができるように、手引きを準備いたしました。
個人でのふりかえりや、それぞれが属する共同体(家庭、小教区、学校、事業所、地域のグループなど)の分かち合いにご活用ください。
ふりかえりや分かち合いには多様な方法があります。ぜひ、みなさまのグループや共同体で実践されている方法をシェアしてください。また、この手引きを使用した感想などもお寄せいただければ幸いです。
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ふりかえりのヒント
気づきを土台に
インテグラル・エコロジーに取り組むとき、それぞれの個人、共同体が直面する課題は様々です。それに対して、一つの答えを示すことはできませんし、ある解決法をすべてに適用することもできないでしょう。しかし、ともに思いめぐらし、ともに歩むことはできます。そして、教皇が呼びかけるエコロジカルな回心、インテグラル・エコロジーの歩みを進める土台となるのは、一人ひとりの気づきと互いを尊重する対話です。
インテグラル・エコロジーに取り組むとき、それぞれの個人、共同体が直面する課題は様々です。それに対して、一つの答えを示すことはできませんし、ある解決法をすべてに適用することもできないでしょう。しかし、ともに思いめぐらし、ともに歩むことはできます。そして、教皇が呼びかけるエコロジカルな回心、インテグラル・エコロジーの歩みを進める土台となるのは、一人ひとりの気づきと互いを尊重する対話です。
被造界との健全なかかわりが、全人格に及ぶ回心の一面であることに気づかされます。その回心によってわたしたちは、過ち、罪、落ち度、失敗に気づき、心からの悔い改めと、変わりたいという強い望みへと導かれます(『ラウダート・シ』 218)。
こうした危機の根本原因に真摯に立ち向かうためにわたしたちが必要とするのは、すべてのものは密接に関係しているという気づきを土台とする本物の「軌道修正」と、同時にまた、自分自身との、他者との、社会との、被造世界との、そして神との関係性を刷新するよう動機づける「霊的回心」です(LS 202-221参照)(『ともに暮らす家を大切にする旅』 9ページ)。
……解決策について一緒に考えるための方法――「対話」という方法――です。真の対話に必要なのは、固有のアイデンティティを保ちつつも、各人、自らの見方――それがどんなに肯定的あるいは建設的であっても――を盲目的に主張しないことです。ともに暮らす家を大切にする責任を共有するすべての人、組織や機関とで行う話し合いに参加し、相異なり相補う視座を交える必要があります(『ともに暮らす家を大切にする旅』 12ページ)。
わたしたちによる互いへのケアと地球へのケアとは密接に結ばれています(『ラウダーテ・デウム』 3)。
味わいを中心としたふりかえり
信仰者が何かに取り組むとき、わたしたちはそれが神の思いであるか、そうでないかを識別しながら歩みを進めます。その識別を行うときに大切になるのは、味わいや心の動きです。文章の内容に関して、または体験していることについて、心がザワザワする、安らかな感覚がある……といったような味わい。仲間に誘われたときに、反発、もしくは躊躇する気持ちが起こる……といったような心の動き。沈黙(心の静まり)は、そのような味わいや心の動きに耳を傾けることを助けます。
信仰者が何かに取り組むとき、わたしたちはそれが神の思いであるか、そうでないかを識別しながら歩みを進めます。その識別を行うときに大切になるのは、味わいや心の動きです。文章の内容に関して、または体験していることについて、心がザワザワする、安らかな感覚がある……といったような味わい。仲間に誘われたときに、反発、もしくは躊躇する気持ちが起こる……といったような心の動き。沈黙(心の静まり)は、そのような味わいや心の動きに耳を傾けることを助けます。
自分の心の声を聞いていますか。立ち止まって、自分にこう問いかけてみてください。「さて、わたしの心はどんな調子だろうか。満足しているだろうか。悲しんでいるだろうか。何かを求めているだろうか」。よい決断のためには、自身の心に聞いてみなければなりません(『識別――教皇講話集』19ページ[2022年9月7日の教皇一般謁見講話])。
意識の糾明は大いに助けてくれます。……確認しましょう。今日どんな思いが浮かんだのか。心に何が起きたのか。何に反応したのか。何を悲しく思ったのか。何をうれしく感じたのか。……祈ることと自分を知ることによって、わたしたちはより自由な者となれます。自由が増すのです。どちらも、キリスト者としてあることの基礎であり、生活の中で自分のあるべき場所を見つけるための大切な要素です(『識別――教皇講話集』34〜35ページ[2022年10月5日の教皇一般謁見講話])。
分かち合いとは
開かれた、ありのままの自分を相手に表し、また互いにありのままの姿を受け入れる体験で、多様性の一致(「多くの部分、一つの体」一コリント12章参照)を生きる場です。思想や意見を述べて議論する場ではありません。また、意見を一つにまとめることも必要ではありません。分かち合われたことは<良い・悪い> <好き・嫌い>などと判断することなく、ありのまま受け止めます。
また、2023〜2025年のシノドスの歩みで用いられた「霊における会話」で示されるように、シノドス的教会における識別のダイナミズムが大切です。その中心にあるのは沈黙と祈りで、聖霊の促しに身を委ねる姿勢が求められます。
(参照:「日本のシノドスの集い――霊における会話」)
開かれた、ありのままの自分を相手に表し、また互いにありのままの姿を受け入れる体験で、多様性の一致(「多くの部分、一つの体」一コリント12章参照)を生きる場です。思想や意見を述べて議論する場ではありません。また、意見を一つにまとめることも必要ではありません。分かち合われたことは<良い・悪い> <好き・嫌い>などと判断することなく、ありのまま受け止めます。
また、2023〜2025年のシノドスの歩みで用いられた「霊における会話」で示されるように、シノドス的教会における識別のダイナミズムが大切です。その中心にあるのは沈黙と祈りで、聖霊の促しに身を委ねる姿勢が求められます。
(参照:「日本のシノドスの集い――霊における会話」)
【分かち合いとは】
開かれた、ありのままの自分を相手に表し、また互いにありのままの姿を受け入れる体験で、多様性の一致(「多くの部分、一つの体」一コリント12章参照)を生きる場です。思想や意見を述べて議論する場ではありません。また、意見を一つにまとめることも必要ではありません。分かち合われたことは<良い・悪い> <好き・嫌い>などと判断することなく、ありのまま受け止めます。
また、2023〜2025年のシノドスの歩みで用いられた「霊における会話」で示されるように、シノドス的教会における識別のダイナミズムが大切です。その中心にあるのは沈黙と祈りで、聖霊の促しに身を委ねる姿勢が求められます。
【分かち合いを行う際の注意】
・分かち合いの内容について、その場・そのグループで守秘義務を守る。
・違い(信仰、信条、感じ方など)に敬意を払う。
・一般化せずに、「わたし」を主語とし、自分の思いや体験を中心に話す。
・分かち合われたことに対して、反論、批判、意見は述べない。
・発言の途中で割り込まない。
・グループの全員が参加できるように、時間配分などに気を付ける。
・与えられたテーマを大切にする。途中から雑談や世間話になってしまうことがありますが、テーマについて深めていく意識を持ちましょう。ことばで深めきれない時は、沈黙のひと時を持つことも助けになります。
【分かち合いの準備】
・場を整える:椅子を円状に並べる、新しい人が参加しやすいように工夫する、参加者の人数によってはさらに小さな単位でグループ分けをする、など。
・心を整える:沈黙の時間をもつ、簡単な自己紹介をする、など。
・ファシリテーター(進行役)を決める。
【分かち合いの進め方】*一例です。グループにふさわしい方法で工夫してください。
①みことば、祈りやそれに準ずる言葉(詩など)を朗読し、分かち合いが神の思いによって導かれるように祈る。
②ふりかえりのポイント・質問を提示し、各自ふりかえる時間をもつ。
③グループで分かち合う。
④必要に応じて、②③を繰り返す。間に沈黙の時間を置く。
⑤最後に分かち合いを通して、心に留まった一言を一人ずつ分かち合う。
⑥祈りや沈黙をもって、分かち合いの時間を終了する。
手引き
さまざまなテーマや手法でふりかえり、分かち合うための手引きを6例紹介します。それぞれ独立して用いることができます(下記、PDFファイルのダウンロードができます)。
手引きを参考に、違うテーマでふりかえりを展開することもできるでしょう。
さまざまなテーマや手法でふりかえり、分かち合うための手引きを6例紹介します。それぞれ独立して用いることができます(下記、PDFファイルのダウンロードができます)。
手引きを参考に、違うテーマでふりかえりを展開することもできるでしょう。